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〒062-0933
札幌市豊平区平岸3条9丁目9-15
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整形外科専門医として整形外科疾患全般に対応いたします。背中の痛みやしびれ、動かしにくさなどでお困りであれば、お気軽にご相談ください。
変形性頚椎症、頸椎椎間板ヘルニア
頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靭帯骨化症
肩腱板断裂、四十肩
変形性股関節症
変形性膝関節症
身体に現れる様々な症状は、それぞれに原因が考えられます。
これらの症状でお悩みなら、是非一度当院へご相談ください。
背骨(せぼね)のことを医学的に「脊柱」といいます。頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個の「脊椎」が積み重なり椎間板や靭帯で連結し、仙骨で骨盤に連結されます。脊柱は体の柱となって支え、前後・左右・回転の運動もしています。脊柱の中には「脊柱管」という径1.5㎝程の穴が頸椎から仙骨までつながり、脊髄などの神経が脊柱に守られながら通っています。頸椎には四肢を支配する脊髄が通り上肢に神経を分枝しています。腰椎には下肢や膀胱を支配する神経が束になって通っています。
脊椎疾患とは、外傷や炎症、腫瘍、加齢変性など様々な原因により、脊柱や脊柱管を通る神経に異常を来した状態を言います。脊柱の痛み、立っていられないなどの支持性の障害、神経症状による四肢のしびれや麻痺など、様々な症状を呈し、日常生活に支障をきたすことも多くあります。私たち脊椎専門医は、様々な脊椎疾患を、正しく診断し、治療をおこなっています。
腰部脊柱管狭窄症は、加齢による変形で腰椎の脊柱管が狭くなり脊柱管を通っている下肢や膀胱を支配する神経を圧迫する病気です。50歳以上の中高年からみられ、高齢になるほど増加し70歳以上では2人に1人にみられる頻度の高い病気です。
歩行中に腰から足にしびれや痛みが出現し歩けなくなる「間欠性跛行」と呼ばれる症状を呈します。歩行困難になっても少しの間かがんで休むと再び歩けるようになるのが特徴です。また、脊柱管狭窄症では臀部から大腿や下腿の後面の痛みやシビレ症状、いわゆる「坐骨神経痛」の症状を出すタイプもあります。重症になると安静時の足の知覚異常(ビリビリ感)や脱力や麻痺、排尿障害などの神経症状も出現します。診断は神経学的診察とMRIで行います。
治療は、神経周囲の血流改善剤や鎮痛剤、神経障害性疼痛薬、神経ブロックや運動療法が初期治療です。これらの治療により数か月で半数以上の患者さんは症状が緩和します。
手術治療が必要な場合もあります。薬や神経ブロックなどの治療を3か月おこなっても改善しない強い坐骨神経や短距離で出現する重度の間欠性跛行、足の麻痺、排尿障害の症状がある場合は、神経が回復できるうちに手術治療が必要です。重症な症状の場合、罹病期間が長すぎると手術でも症状が改善しにくいことが過去の臨床研究で明らかになっているからです。
手術は主に除圧術でおこないます。除圧術は椎弓や椎間関節を削り神経の圧迫を取り除く手術です。
狭窄部位が1箇所なら腰部を顕微鏡を使いながら3~5cm切開し、翌日には歩行が可能になり、2週間程で退院できます。
A痛みで日常生活が困難な場合や運動障害がある場合は手術が必要です。 特に足のシビレや麻痺、膀胱直腸障害がみられる場合は、早めに受診していただくことをおすすめします。
また、歩ける距離が短くなってしまったり、人と同じスピードで歩けなくなってしまった、なども手術が必要になる場合があります。
A歩けなくなってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、歩けなくなる原因を残しておかずに、元気なうちに治しておくことが重要です。痛みを覚えた場合、自身で「この程度なら大丈夫だ」と判断せずに、一度受診して画像診断で、どの程度・段階の症状なのかを確認・相談することをおすすめします。当院では診断用のMRIも導入しております。
A狭窄が完治することありません。しかし、狭窄症状が軽い場合は、運動療法などで痛みや症状は軽くなります。
腰椎すべり症とは、「不安定性」を伴う腰部脊柱管狭窄症の1つです。
通常の腰椎では、椎間板や靭帯で連結された5個の腰椎が、均等にたわむことで主に前後左右に運動しています。一方、腰椎すべり症の患者さんの場合、5個の腰椎が均等にたわむのではなく1か所(2か所の患者さんもいます)だけが極端に前後に可動してしまいます。これを「不安定性」といいます。不安定性のために、1か所ばかり脊柱管狭窄症が急速に進行してしまうのが腰椎すべり症です。原因は不明ですが、椎間板や靭帯の緩さなどが考えられおり、そのためか、男性よりも女性に多く、通常の脊柱管狭窄症よりは若い年齢で発症し進行します。40歳-50歳代で発症することが多く、60歳代で手術治療が必要になる患者さんがとても多いのが特徴です。
腰椎すべり症の手術は、脊柱管狭窄している部分の除圧術だけを行っても、不安定性のために、早期に狭窄症が再発して長期成績が悪いことが過去の臨床研究から明らかになっています。すべり症には、除圧術に加え骨移植やスクリュー固定を行う「固定術」という方法を行うことで手術した部位の狭窄症の再発を防ぐことができ、長期成績が良好です。
固定術では、1か所の手術でも7-8cmの切開が必要になり、腰の筋肉や体への負担も除圧術よりは大きくなりますので、入院期間も2-3週間必要です。
手術では、椎弓や椎間板を切除して除圧をした後、椎間板の中にケージというインプラントを入れ、ケージの中とその周囲に骨を移植し、スクリューとロッドで固定します。
移植した骨は、手術後3か月から半年くらいで、骨癒合して「不安定性」があった脊椎同士が骨で連結されます。それまでの間はコルセットを装着して、重労働やスポーツは極力さけていただく必要があります。
Aすべり症が進行した場合、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの他の腰の疾患を併発する場合があります。
Aすべり症の場合、固定術を伴うため安静期間が必要になりますので、退院までは2~3週間程度です。 退院後も固定した部分が安定するまではしばらく時間がかかります。期間にして約3か月程コルセットを使用し安静にすることをお願いしています。
事務作業などの日常生活には支障ありませんが、重労働やスポーツなどは極力避けていただく必要があります。
重労働の方は傷病手当を受ける対象になりますので、痛みがある場合は無理せずにまずは医師にご相談ください。
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中から髄核がヘルニアを起こして脊柱管内へ脱出し、下肢へ行く神経根を圧迫するため、臀部から下肢の疼痛とシビレや麻痺を呈する疾患です。発生頻度が高く、人口の1%が罹患するといわれています。20~40歳代に好発します。
椎間板は、椎体の間にはさまる円盤状の組織で、中心にはゲル状の「髄核」が入っており、その外側には「線維輪」と呼ばれる線維組織が同心円状に層をつくり髄核を囲んでいます。椎間板は、椎体同士の連結とクッションの役割を果たしています。椎間板の年齢的な変性は運動負荷によって20歳くらいからはじまります。ゲル状の髄核から少しずつ水分が抜けてゆきクッションとしての安定性が減少し、髄核を囲んでいる線維輪も変性して断裂しやすくなってゆきます。そこに運動などの大きな負荷がかかると、変性した髄核や断裂した線維輪は潰されて椎間板の外へ飛び出してしまいます。腰椎では前屈動作で椎間板への負荷が大きくかかるため、断裂した椎間板組織のほとんどは後方へ飛びだします。そのため脊柱管内にヘルニアをおこし下肢に行く神経を圧迫し、臀部から下肢の疼痛とシビレ症状をだします。重症な場合には麻痺症状も出現します。
治療は、保存治療から手術治療まであります。保存治療には、内服による鎮痛剤やリハビリ治療、場合によっては神経ブロック注射、最近では神経障害性疼痛治療薬など効果の高い薬もあり、7~8割の患者さんは保存治療で軽快して治療の必要がなくなります。それでも治らない残りの2~3割の方には手術治療が必要になることがあります。
椎間板ヘルニア摘出術は通常、腰部を5~6cm切開して肉眼や顕微鏡で行われていましたが、当院では内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(MED)を取り入れています。
MEDは、全身麻酔下で腰部を2cm切開し、ハイビジョンカメラのついた径1.6cmの操作管を挿入して、肉眼ではなくモニターの映像を見ながら操作管から器械を操作して腰椎を開窓し神経をよけて椎間板ヘルニアを摘出する方法です。MEDは傷が小さく、筋肉も大きく裂かないので術後の回復が早く、手術直後から下肢の疼痛とシビレも軽快します。
腰椎椎間板ヘルニアに神経ブロック注射も効かない、手術は受けたくないという方に対する保存治療と手術治療の中間的な治療法として、薬を針で注入して髄核を溶かす椎間板内酵素注入療法とうい治療法が2018年から保険適応になりました。局所麻酔で椎間板に「ヘルニコア」という薬を注入し髄核を酵素の力で融解して椎間板内の圧を減らして椎間板ヘルニアによる神経の圧迫を弱める方法です。手術と異なり神経の圧迫を直接取り除くわけではないので有効率は手術治療ほど高くはなく、手術療法の有効率は90%以上なのに対し、ヘルニコアの有効率は60%程度です。ヘルニコア注入は手術室で行い、30分程度で終わりますが、酵素注入による疼痛やアレルギー反応が起こらないか観察するため1泊の入院をおすすめしています。ヘルニアの形や位置によっては、酵素注入療法の適応にならないこともありますので、外来での診断が必要です。ヘルニコア注入の効果がない場合には、後から手術治療で治療することもできます。
A手術後、麻酔が醒めればすぐに歩けるようになります。
A椎間板ヘルニアはいつでも起こり得る疾患です。痛みが少しでもある場合は、運動負荷はなるべく避けるようにしていただくことをおすすめします。
また体重の増加などには気を付ける必要があります。
「頸椎症性脊髄症」とは、頸椎の加齢による変形によって頸椎の中を通っている脊髄神経が圧迫を受ける病気です。中高年の男性に多く、50歳代以降に発症します。脊髄が圧迫を受けるため四肢に様々な脊髄神経の症状を出します。軽症のうちは手や前腕のしびれ症状が多く、悪化するにしたがって字が書きにくい、ボタンをかけにくいといった手指の細かい運動の障害が出現します。更に進行すると階段昇降に手すりが必要になったり平地歩行に杖が必要になるなどの歩行障害が出現します。排尿障害も出てきます。重症になると起立や歩行が困難になります。
軽症例では、手術以外の治療で改善することもありますが、ある程度進行した場合には手術を受けなければ症状が重症化する危険性があります。
重症な脊髄症状を長く放置すると手術をしても症状の回復が悪くなりますから、タイミングよく手術治療を受けるためにもあまり重症化する前に脊椎専門医による神経学的診察とMRI診断を受けておくことが大切です。
日本整形外科学会では「頸椎症性脊髄症診療ガイドライン」を作成し、この病気の病態・診断・治療方法・手術方法による成績の違いや予後など、科学論文のエビデンス(科学的根拠)を示しています。脊椎専門医は、そのようなエビデンスに基づいた情報を参考にしながらそれぞれの患者の状態に応じて適切な治療方法をアドバイスしています。
手術治療は、椎弓形成術や頸椎前方固定術などの方法がありますが、患者の状態に応じて手術方法が選択されます。どちらの手術方法も治療成績は安定しており脊椎外科の専門医であれば安全に行えます。
頸椎症性脊髄症に対して多く行われている手術方法は頸椎の椎弓形成術です。脊髄の圧迫がある部位の頸椎を後方から骨(椎弓)を4-5か所けずり脊髄の圧迫を取り除く手術です。手術成績は安定しており脊髄圧迫による脊髄神経症状の進行を止める効果があります。
手術は、頸部を5-6cm切開し、翌日から歩行が可能になり、2週間ほどで退院できます。
近年、腰椎では病変が1か所のことが多いので、内視鏡手術が進歩しました。頸椎の場合は、4-5か所を一度に手術しなければならないことが多いので内視鏡手術はあまり普及していないかわりに従来の手術よりも正常な筋肉を温存する低侵襲手術が開発されています。
頸椎の椎弓形成術の従来の方法では、骨から筋肉を剥がして頸椎を大きく露出させておこなわれていました。脊髄の除圧は十分にできるのですが、頸部の筋肉を傷めてしまうために手術後に頸部の疼痛や頑固な肩こりや頸椎の運動制限などの後遺症を残していました。10年ほど前に開発された筋肉を温存する椎弓形成術は、頸椎からの筋肉の切離を最低限にしながら従来の椎弓形成術と同様の脊髄の除圧ができる方法です。筋肉が正常に温存されることで従来法の比べ頸部痛や肩こりが少なく、頸部の動きが良好に維持されます。
この手術は白石建(しらいしたてる)先生により開発され「スキップラミネクトミー」の名で発表され、日本脊椎脊髄病学会で学会賞を受賞したほど画期的な方法です。いくつかの専用の器械さえ準備すれば、脊椎専門医なら誰にでもできる手術です。私は白石先生の手術を直接見学させてもらって以来、この方法を用いており、全国的にも多くの施設でおこなわれるようになってきています。しかし残念ながら従来の手術方法を今もおこなっている病院も多くあります。脊髄を守るためには受けなくてはならない頸椎手術ですが、肩こりや痛みを残したくないので、当院では筋肉を温存する低侵襲手術をおこなっています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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※土曜日は【午前診療のみ】となります。 ※日曜日・祝日は【休診日】となります。
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